基礎学習

<基礎学習8>勘定科目を理解する(勘定科目一覧あり)【日商簿記3級】

基礎学習8では、勘定科目について学びます。

日商簿記3級で過去に扱われた勘定科目は100個以上ありますが、すべてを暗記する必要はありません。

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「勘定科目」とは?

「勘定科目」は、基礎学習2で基礎用語として触れましたね。

最も完結に表現するなら

「勘定科目」とは

簿記上の取引につけるネーミング(名称)

です。

日々行われる取引にはいろんなパターンがありますが、それをグルーピングして名称をつけたものが「勘定科目」です。

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勘定科目の6つのグループと定義(違い)

簿記3級に登場する「勘定科目」は、必ず6つのグループのいずれかに属します。

勘定科目のグループの定義には様々な説明方法が存在しますが、次の定義で理解するのがおすすめです。

1.「資産」の勘定科目 1または2にあたるもの
1)現金・預金
2)将来、お金やサービスを受け取る権利
2.「負債」の勘定科目 将来、お金やサービスを支払う義務
3.「純資産(資本)」の勘定科目 簿記3級では次の3つ
「資本金」「繰越利益剰余金」「利益準備金」
4.「費用」の勘定科目 事業を行うための支払いのうち、負債の増加や資産の減少の要因(原因)そのもの
5.「収益」の勘定科目 1または2にあたるもの
1)商品・サービスを提供して得た収入
2)収入が増えた要因(原因)そのもの
6.「その他(臨時)」の勘定科目 簿記3級では次の4つ
「現金過不足」「貸倒引当金」「減価償却累計額」「損益」
※6番目の「その他(臨時)」の勘定科目を市販のテキストや他サイトでは、1~5のいずれかに含めて解説しているものもあります。本サイトではあえて他の5つと分けています。

日商簿記3級試験では「3.純資産(資本)」と「6.その他(臨時)」の勘定科目は限定されるので、「資産・負債・費用・収益」4つの定義と違いをしっかり理解しておくことが得点の差になります。

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1.資産の勘定科目一覧【簿記3級】

過去に日商簿記3級で出題された「資産」のグループに属する勘定科目は次の40個です。

資産のグループに属する勘定科目の定義は、
【①現金・預金または②将来、お金やサービスを受け取る権利】です。

資産のグループに属する勘定科目
1.現金 通貨と通貨代用証券を表す勘定科目 現金の詳細へ
2.小口現金 小口現金を表す勘定科目 小口現金の詳細へ
3.当座預金 当座預金口座への預け入れ、引き出し、小切手・約束手形の決済の際に使う勘定科目 当座預金の詳細へ
4.普通預金 普通預金口座への預け入れ、引き出しの際に使う勘定科目 普通預金の詳細へ
5.定期預金 定期預金口座への預け入れ・解約・満期時の受取の際に使う勘定科目 定期預金の詳細へ
6.受取手形 他人振出しの約束手形を表す勘定科目 受取手形の詳細へ
7.電子記録債権 電子化された債権「電子記録債権」を表す勘定科目で、満期日にお金を受取る権利を表す 電子記録債権の詳細へ
8.売掛金 商品代金を現金ではなく、後日精算(回収)する約束で販売した際に使用する勘定科目 売掛金の詳細へ
9.クレジット売掛金 商品代金を現金ではなく、クレジットカード払いで販売した際に使う勘定科目 クレジット売掛金の詳細へ
10.未収入金(未収金) 商品以外の備品や固定資産などを売却するときに、代金を後日精算(回収)する約束で売却した際に使う勘定科目で
後日、代金を受け取る権利を表す
未収入金(未収金)の詳細へ
11.貸付金 お金を貸した際に使う勘定科目 貸付金の詳細へ
12.手形貸付金 借用証書の代わりに約束手形を受けとってお金を貸した際に使う勘定科目 手形貸付金の詳細へ
13.役員貸付金 法人が役員に対して貸付をした際に使う勘定科目 役員貸付金の詳細へ
14.従業員貸付金 従業員に対して貸付をした際に使う勘定科目 従業員貸付金の詳細へ
15.仮払金 出張時など使用内容や金額が未確定のまま支払いをした際に使う勘定科目 仮払金の詳細へ
16.前払金 商品やサービスを受け取る前に代金を支払った際に使う勘定科目 前払金の詳細へ
17.立替金 立替えをした際に使う勘定科目で、立替えたお金を後で返してもらう権利を表す 立替金の詳細へ
18.従業員立替金 従業員に立替えをした際に使う勘定科目で、立替えたお金を後で返してもらう権利を表す
従業員立替金の詳細へ
19.受取商品券
(旧:他店商品券)
他店が発行した商品券の受取・換金・使用の際に使う勘定科目 受取商品券の詳細へ
20.備品 机、イス、応接セット、陳列棚、パソコンなどの備品の購入・売却の際に使う勘定科目 備品(有形固定資産)の詳細へ
21.土地 店舗、事務所、倉庫、社宅用の敷地(土地)の購入・売却の際に使う勘定科目 土地(有形固定資産)の詳細へ
22.建物 店舗、事務所、倉庫、社宅などの建物の購入・売却の際に使う勘定科目 建物(有形固定資産)の詳細へ
23.車両運搬具 商品搬送用のトラック、営業用車両などの購入・売却の際に使う勘定科目 車両運搬具(有形固定資産)の詳細へ
24.差入保証金 契約終了時に返還される前提の敷金や保証金を表す勘定科目 差入保証金の詳細へ
25.仮払消費税 仕入の時に支払った消費税額を表す 仮払消費税の詳細へ
26.仮払法人税等 法人税・住民税・事業税の3つを中間納付で見込み額で支払った時と税額が確定した際に使う勘定科目 仮払法人税等の詳細へ
 27.繰越商品 期末(期首)の売れ残り商品の原価を表す勘定科目で、商品売買を三分法で記帳した際に使う
繰越商品・三分法の詳細へ
28.商品 商品の原価を表す勘定科目で、商品売買を分記法で記帳した際に使う
商品・分記法の詳細へ
29.貯蔵品 期末時点で未使用の収入印紙・切手・ハガキなど換金できるものを次期に繰り越すために使う勘定科目※決算整理で使用 貯蔵品の詳細へ
30.前払費用 サービスへの支払いは今期に行っているが、サービスを受けるのが次期になる場合に、後でサービスを受ける権利を表す勘定科目
※決算整理で使用
前払費用の詳細へ
31.前払保険料 前払費用のうち保険料に使用する勘定科目
前払保険料の詳細へ
32.前払利息 前払費用のうち支払利息に使用する勘定科目 前払利息の詳細へ
33.前払手数料 前払費用のうち支払手数料に使用する勘定科目 前払手数料の詳細へ
34.前払家賃 前払費用のうち支払家賃に使用する勘定科目 前払家賃の詳細へ
35.前払地代 前払費用のうち支払地代に使用する勘定科目 前払地代の詳細へ
36.未収収益 今期分のサービスの提供は終えているが、代金の受取りが次期になる場合に、未収集の代金を後で受け取る権利を表す勘定科目
※決算整理で使用
未収収益の詳細へ
37.未収利息 未収収益のうち受取利息に使用する勘定科目 未収利息の詳細へ
38.未収手数料 未収収益のうち受取手数料に使用する勘定科目 未収手数料の詳細へ
39.未収家賃 未収収益のうち受取家賃に使用する勘定科目 未収家賃の詳細へ
40.未収地代 未収収益のうち受取地代に使用する勘定科目 未収地代の詳細へ

※過去、日商簿記3級で扱われた資産の勘定科目「有価証券」「消耗品」は、2019年度試験以降、出題範囲から削除されたため記載していません。

資産のグループに属する勘定科目は全て、複式簿記における借方と貸方は次の通りです。

【資産グループの借方と借方】
資産の増加=借方に記録
資産の減少=貸方に記録

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2.負債の勘定科目一覧【簿記3級】

過去に日商簿記3級で出題された負債のグループに属する勘定科目は次の27個です。

負債のグループに属する勘定科目の定義は、
【将来、お金やサービスを支払う義務】です。

負債のグループに属する勘定科目
1.支払手形 自己振出しの約束手形を表す勘定科目 支払手形の詳細へ
2.電子記録債務 電子記録債務を表す勘定科目で、お金を支払う義務を表す 電子記録債務の詳細へ
3.買掛金 仕入取引の際に、商品の代金を現金ではなく、後日精算(後払い)する約束で購入した場合に使う勘定科目 買掛金の詳細へ
4.未払金 仕入以外で購入したものの代金を後日精算(後払い)する約束で購入した際に使う勘定科目で、
後日代金を支払う義務を表す
未払金の詳細へ
5.借入金 お金を借りた際に使う勘定科目 借入金の詳細へ
6.手形借入金 借用証書の代わりに約束手形を渡してお金を借りた際に使う勘定科目 手形借入金の詳細へ
7.役員借入金 役員が個人のお金から支払をした際に使う勘定科目 役員借入金の詳細へ
8.当座借越 当座借越契約締結後、当座預金の残高を超えて引出をしていた際に使う勘定科目
※決算整理で使用
当座借越の詳細へ
9.仮受金 理由が不明な現金・預金の受取り時に使う勘定科目 仮受金の詳細へ
10.前受金 手付金(内金)を受け取った際に使う勘定科目 前受金の詳細へ
11.預り金 従業員の給与から天引きした税金(所得税や社会保険料)や、一時的に預かっているお金を表す勘定科目で、将来支払う義務を表す
※天引きとは差し引くこと
預り金の詳細へ
12.所得税預り金
預り金のうち、所得税を表す勘定科目 所得税預り金の詳細へ
13.社会保険料預り金 預り金のうち、社会保険料を表す勘定科目 社会保険料預り金の詳細へ
14.仮受消費税 商品やサービスの販売時に受け取った消費税額を表す勘定科目 仮受消費税の詳細へ
15.未払消費税 仮受消費税と仮払消費税の差額を表す勘定科目 未払消費税の詳細へ
16.未払法人税等 決算時に確定した税額から中間納付で仮払いした金額を差し引いた残額を表す勘定科目 未払法人税等の詳細へ
17.未払配当金 株主総会で株主への配当金額が確定した際に使用する勘定科目 未払配当金の詳細へ
18.未払費用 今期にサービスを受けたが、代金の支払いが次期になる場合に、代金を後で支払う義務を表す勘定科目
※決算整理で使用
未払費用の詳細へ
19.未払利息 未払費用のうち支払利息に使用する勘定科目 未払利息の詳細へ
20.未払給料 未払費用のうち給料に使用する勘定科目 未払給料の詳細へ
21.未払家賃 未払費用のうち支払家賃に使用する勘定科目 未払家賃の詳細へ
22.未払地代 未払費用のうち支払地代に使用する勘定科目 未払地代の詳細へ
23.前受収益 サービスの代金を今期に受け取っているが、サービスの提供が次期になる場合に、後でサービスを提供する義務を表す勘定科目
※決算整理で使用
前受収益の詳細へ
24.前受利息 前受収益のうち受取利息に使用する勘定科目 前受利息の詳細へ
25.前受手数料 前受収益のうち受取手数料に使用する勘定科目 前受手数料の詳細へ
26.前受家賃 前受収益のうち受取家賃に使用する勘定科目 前受家賃の詳細へ
27.前受地代 前受収益のうち、受取地代に使用する勘定科目 前受地代の詳細へ

※過去、日商簿記3級で扱われた負債の勘定科目「商品券/発行商品券」は、2019年度試験以降、出題範囲から削除されたため記載していません。2019年度改定情報の詳細はこちら。

負債のグループに属する勘定科目は全て、複式簿記の借方と貸方の記録は次の通りです。

【負債グループの借方と借方】
負債の増加=貸方に記録
負債の減少=借方に記録

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3.純資産(資本)の勘定科目一覧【簿記3級】

純資産(資本)のグループに属する勘定科目は、簿記3級では次の3つです。

純資産(資本)のグループに属する勘定科目
1.資本金 会社設立時や増資時の株主・出資者からの出資金(払込金)を表す勘定科目 資本金の詳細へ
2.繰越利益剰余金 「会社の過年度の利益の累積」と「当期の利益(損失)」を加算した金額を表す勘定科目 繰越利益剰余金の詳細へ
3.利益準備金 株主への配当の際に会社に残すよう法律で義務付けられている配当金の1/10以上の金額を表す勘定科目 利益準備金の詳細へ

 

4.費用の勘定科目一覧【簿記3級】

過去に日商簿記3級で出題された費用のグループに属する勘定科目は次の25個です。

費用のグループに属する勘定科目の定義は、
【事業を行うための支払いのうち、負債の増加や資産の減少の要因(原因)そのもの】です。

費用のグループに属する勘定科目
1.仕入 商品の仕入額を表す勘定科目で、商品売買の記帳を三分法で行う場合に使用する
仕入(三分法)の詳細へ
2.発送費 顧客(得意先)に商品を発送した際にかかった運賃を表す勘定科目 発送費の詳細へ
3.給料 従業員に支払う給料を表す勘定科目 給料の詳細へ
4.旅費交通費 出張時の交通費や宿泊代、通常の営業活動時の交通費を表す勘定科目 旅費交通費の詳細へ
5.水道光熱費 水道代・電気代・ガス代などを表す勘定科目 水道光熱費の詳細へ
6.通信費 電話代や切手代、インターネット使用料などのを表す勘定科目 通信費の詳細へ
7.広告宣伝費 チラシやパンフレットの制作費や広告掲載料などを表す勘定科目 広告宣伝費の詳細へ
8.消耗品費 コピー用紙や事務用品や包装材などを表す勘定科目 消耗品費の詳細へ
9.諸会費 事業に関連して加入している団体に支払う年会費や組合費を表す勘定科目 諸会費の詳細へ
10.租税公課 固定資産税・自動車税・印紙税などの税金を表す勘定科目※法人税、法人住民税、事業税は含まれない 租税公課の詳細へ
11.法人税、住民税及び事業税 法人税、法人住民税、事業税を表す勘定科目 法人税、住民税及び事業税の詳細へ
12.法定福利費 社会保険料の会社負担分を表す勘定科目 法定福利費の詳細へ
13.支払手数料 振込手数料や弁護士・税理などの専門家に支払う報酬を表す勘定科目 支払手数料の詳細へ
14.支払家賃 事務所・店舗・工場・社宅などの建物の家賃の支払額を表す勘定科目 支払家賃の詳細へ
15.支払地代 借りた土地に支払う代金を表す勘定科目 支払地代の詳細へ
16.(支払)保険料 会社(個人事業)で契約した損害保険や生命保険など支払額を表す勘定科目 (支払)保険料の詳細へ
17.支払利息 借入金や社債などに対して支払う利息を表す勘定科目 支払利息の詳細へ
18.雑費 どの勘定科目にも該当しない、単発で発生した支払や重要性の低い支払いを表す勘定科目 雑費の詳細へ
19.雑損(雑損失) 本業以外で発生した支出(損失)のうち、どの勘定科目にも属さない金額が少額なものを表す勘定科目 雑損の詳細へ
20.貸倒損失 顧客(得意先)が倒産した際に売掛金、貸付金、未収金、受取手形の代金が回収できずに発生した損失を表す勘定科目 貸倒損失の詳細へ
21.貸倒引当金繰入 決算で貸倒引当金の設定をする際に、今期設定する貸倒引当金より前の期に設定した貸倒引当金が少なかった場合に使用する勘定科目
貸倒引当金繰入の詳細へ
22.修繕費 有形固定資産(備品、建物、車両運搬具)の修理した際に使用する勘定科目
※改良・リフォームではなく原状回復に限る
修繕費の詳細へ
23.減価償却費 土地以外の時間の経過とともに価値が減る固定資産の「価値が減った分の金額」を費用として計上する際の勘定科目 減価償却費の詳細へ
24.固定資産売却損 固定資産を売却した際に発生した損出を表す勘定科目 固定資産売却損の詳細へ

※過去、日商簿記3級で扱われた費用の勘定科目「手形売却損」は、2019年度試験以降、出題範囲から削除されたため記載していません。2019年度改定情報の詳細はこちら。

費用のグループに属する勘定科目は全て、複式簿記の借方と貸方の記録は次の通りです。

【費用グループの借方と借方】
費用の増加=借方に記録
費用の減少=貸方に記録

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5.収益の勘定科目一覧【簿記3級】

過去に日商簿記3級で出題された収益のグループに属する勘定科目は次の11個です。

収益のグループに属する勘定科目の定義は、
【①商品・サービスを提供して得た収入②収入が増えた要因(原因)そのものです。

収益のグループに属する勘定科目
1.売上 商品の売却額を表す勘定科目で、商品売買の記帳を三分法で行う場合に使用する 売上の詳細
2.受取手数料 本業以外で得た手数料を表す勘定科目 受取手数料の詳細
3.受取家賃 本業以外で建物を貸し出した際に受け取る賃料を表す勘定科目 受取家賃の詳細
4.受取地代 本業以外で土地を貸し出した際に受け取る賃料を表す勘定科目 受取地代の詳細
5.受取配当金 株式などの配当金等を受け取った際に使用する勘定科目 受取配当金の詳細
6.受取利息 預金の利息や貸し付けの際に受け取った利息を表す勘定科目 受取利息の詳細
7.固定資産売却益 固定資産を売却した際に発生した収益を表す勘定科目 固定資産売却益の詳細
8.商品販売益(商品売買益) 売価と仕入原価との差額(売上総利益)を表す勘定科目で、商品売買の記帳を分記法で行う場合に使用する 商品販売益の詳細
9.償却債権取立益 過去(前期以前)に貸倒れ処理をしていた債権を一部または全額回収した際に使用する勘定科目 償却債権取立益の詳細
10.貸倒引当金戻入 決算で貸倒引当金の設定をする際に、今期設定する貸倒引当金より前の期に設定した貸倒引当金が多く残っていた場合に使用する勘定科目 貸倒引当金戻入の詳細
11.雑益(雑収入) 本業以外で得た収入のうち、どの勘定科目にも属さない金額が少額なものを表す勘定科目 雑益(雑収入)の詳細

※過去、日商簿記3級で扱われた収益の勘定科目「有価証券売却益」「有価証券利息」は、2019年度試験以降、出題範囲から削除されたため記載していません。2019年度改定情報の詳細はこちら。2019年度改定情報の詳細はこちら。

収益のグループに属する勘定科目は全て、複式簿記の借方と貸方の記録は次の通りです。

【収益グループの借方と借方】
収益の増加=貸方に記録
収益の減少=借方に記録

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6.その他(臨時)の勘定科目一覧【簿記3級】

臨時(その他)のグループに属する勘定科目は、簿記3級では次の4つです。

その他(臨時)のグループに属する勘定科目
1.現金過不足 帳簿上の現金残高と実際の現金残高が一致せず、原因が不明な場合に一時的に使用する勘定科目 現金過不足の詳細へ
2.貸倒引当金 売掛金、貸付金、未収金、受取手形の金額が回収できなくなる可能性を考え、回収不能の見込み額を費用として計上するための勘定科目
※評価勘定(資産のマイナスを表す勘定科目)
貸倒引当金の詳細へ
3.減価償却累計額 減価償却費を計上する際に用いる勘定科目で、備品減価償却累計額や建物減価償却累計額のように●●減価償却累計額と記載されることもある
※評価勘定(資産のマイナスを表す勘定科目)
減価償却累計額の詳細へ
4.損益 決算の帳簿の締め切りで使用する勘定科目で、費用と収益の全てを、この勘定科目に振り替える 損益の詳細へ

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仕訳で使われる「勘定科目」と決算書で使われる「表示科目」

仕訳をする際に使う科目を「勘定科目」といい、決算書(損益計算書と貸借対照表)に表示する際に使う科目を「表示科目」といいます。

勘定科目は、企業の内部資料「仕訳帳」などで使うものなので、実務では原則として企業で自由に設定できます。

それに対して、外部に公表する「決算書」で使う表示科目は、省令で決められています。

日商簿記3級に関係する表示科目と勘定科目が異なるものには次のようなものがあります。

勘定科目 表示科目 該当する決算書
前払保険料、前払利息、前払手数料、前払家賃、前払地代 前払費用 貸借対照表
未払利息、未払給料、未払家賃、未払地代 未収収益
繰越商品 商品
前受利息、前受手数料、前受家賃、前受地代 前受収益
未収利息、未収手数料、未収手数料、未収家賃、未収地代 未払費用
売上 売上高 損益計算書
仕入 売上原価

日商簿記試験では出題時に指定される勘定科目を使用するか、採点上許容される勘定科目があるので注意が必要です。

日商簿記3級の運営団体である商工会議所が、許容勘定科目表をまとめた資料を公表しているので興味がある方は目を通してみてください。

商工会議所簿記検定試験商業簿記標準・許容勘定科目表を見る

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